気づけば、名刺入れやSNSのつながりが、同じ業界、同じ年代、似たような立場の人ばかりになっていないでしょうか。心地よい関係ではありますが、似た人ばかりの人脈は、実は新しい情報やチャンスが入ってきにくいという弱点を抱えています。
研究でも、同じような人同士が固まったネットワークより、異なる集団をつなぐ位置にいる人のほうが、新しい情報や機会に恵まれやすいことが知られています。人脈の多様性は、想像以上に価値のある資産です。
とはいえ、意識的に多様な人脈を築くのは簡単ではありません。人は自然と、話が合う相手、価値観の近い相手と一緒にいることを選びがちです。似た人ばかりの輪に落ち着いてしまうのは、ごく自然な成り行きでもあります。
一歩踏み出すきっかけとして手軽なのは、いつもと違う業界のセミナーや、年代の異なる集まりに、まず一度だけ顔を出してみることです。完全に馴染めなくても構いません。異質な場に身を置くこと自体に意味があります。
異なる背景を持つ人と話すと、自分にとって当たり前だった前提が、実は業界特有のものだったと気づかされることがあります。そうした違和感こそが、新しい発想や、思いがけないビジネスの種になることが少なくありません。
多様な人脈を農耕型で育てるコツは、共通点の少なさを気にしすぎないことです。趣味や出身地など、小さな共通項を一つ見つけられれば十分です。そこから少しずつ、時間をかけて関係を深めていけば構いません。
多様性のある人脈は、紹介の面でも力を発揮します。似た人同士をつなぐより、異なる世界にいる人同士を引き合わせるほうが、双方にとって新鮮な出会いになり、感謝されることも多いものです。
大切なのは、無理に人脈を広げようと焦らないことです。異なる世界に一歩踏み出し、そこで出会った一人か二人と、時間をかけて丁寧な関係を育てていく。それだけで、人脈全体の多様性は着実に増していきます。
人脈の森では、次に連絡すべき人が自動で並ぶ「アプローチ予定リスト」を用意しています。いつもと違う顔ぶれにもあえて目を向けることで、同じような人ばかりに偏らない人脈を、無理なく育てていけます。